女性リーダーという言葉自体に抵抗がある、というのが女性の本音なのでは?男性にしてみれば、「女性」ということよりも「女性脳を理解することが難しい」と感じているのでしょう。
感性分析の第一人者である黒川伊保子さんの「女性脳」の話は、それを裏付けるような内容がずらりと並んでいます。読み応えのある内容です。
「あなたはいつも!」「あなたはいつだって!」という切り出しは、脳に蓄積された情報に検索をかけ、「何度も嫌な思いをさせられている。あのときも、このときも」という事実に拠るものであり、自分は間違ってはいない、という意思表示らしいのです。なるほど!
この情報蓄積力と検索力の凄さに男性脳は「過去の事実を切り捨てない厳しさがある」と感じるのかもしれません。それだけで「面倒だ」
と感じるのでしょう。女性脳の得意技だけでは、リーダーとしてのミッションを果たすことは難しいものです。
企業ドメインが大きく変化する時代では、リーダーには情報蓄積力と検索力をベースにしながら、論理的かつ創造的であることが期待され
ます。それは、男女問わず、リーダーシップを語るには必須の能力になりました。部下育成や統率力以上のリーダーミッションです。
ある30歳代の女性リーダーが自分の時間を費やしてまでも、残業をしてでも後輩や部下の指導を熱心にしている姿を目にしました。全員
が中途採用者です。教えられている側にとってはラッキーな状況です。ですが、私には色あせて見えてならない風景でした。
その理由は次のとおりです。事務的なこと、書類作成などは、ナレッジ情報から自己学習すべきだと思うし、そのために上司先輩が時間を
費やすことは合理的ではないと考えるのです。
ましてや中途作用者となると。それよりもクリエイティブな意見を交わし、ロジカルに戦略を立てるための時間を大切にすることが仕事
の質を最先端にする方法ではないでしょうか?
事務部分や書類作成部分は教育するが、創造性を必要とする部分はリーダーの方針決定で進み、細かな意見はところどころで発言を認める、
というリーダーが多いのではないでしょうか。
女性リーダーは方向性を見間違うと、この方法でリーダーシップを発揮していると勘違いすることが多いようです。「命令上手」なのかも
しれませんが、時代が求めるリーダーシップとはギャップがあるように思います。
後輩部下の事務的な能力を高めておくことで、リーダーがしたいことを着実に形にできることが、チームのミッションであるからです。
創造力というのは、論理的にアイデアをストーリー化し、それを絵に描くことです。後輩部下というのは、新しいアイデアや意見を交わし、
それらを形に変えていくことが仕事なのではないでしょうか。
女性脳にクリエイティブという感性を補強し、「はじめてに強い」という特長を活かすことでチームの仕事を生き生きとさせることができ、
それが時流のリーダーシップではないでしょうか。
私自身が実践している「絵を描くようにリードする」という考え方を、「女性のターニングポイントの創り方 序章」としてご説明いたします。
5月15日女性リーダーのためのTPM(ターニングポイントマネジメント)
講座にぜひ、ご参加くださいませ。