ビジネスウェルネス倶楽部Business Welness Club

キャノンCEOの発言に「わかりやすい経営ベクトル」を感じる若手

 昨晩、思わぬ教え子からのメールが。3年ほど前からセルフリーダーシップのパーソナルトレーニングに参加してくれていたTさんから。この半年、新しい事業部門に異動になり、トレーニングもお休みしていたところでした。

 いきなり「他社からオファーをいただきました。1月中には結論を出そうと思っています」という内容です。驚きましたが、入社5年目を迎えるのですから、市場から評価されたと考えてもよいかもしれません。うれしいやら、勤務してきた会社の人事の方の気持ちを考えると複雑です。

 メールの中に週刊ダイヤモンドのオンライン記事のことが書かれていました。キャノン御手洗CEOがついに治療機器事業に進出するという発言をしたという内容です。Tさんは、「2017年12月期が4兆円、2020年12月期が5兆円」という事業目標を果たすためには、診断機器から治療機器事業もしくは再生医療事業に進むという選択が、わかりやすい経営ベクトルだと、感じたそうです。

 Tさんが最近、転職を脳裏に浮かべていた理由は、経営ベクトルがわかりづらい会社では個の成果は評価されない、と感じていることだそうです。なるほどね・・・。おっしゃるとおりです。

 最近、定年を意識する世代が、セルフリーダーシップやプロフェショナルシップの講座にご参加くださることが多くなりました。それも実は同じ理由なのかもしれません。役職定年や再雇用の受けとめ方に、「経営ベクトルに自分の働き方や仕事はどう反映できるのだろうか」という疑問が生まれているようです。

 つまり、年齢はちがえども、経営ベクトルと自分の人生を引き合わせてみる、という考え方がごくごく当たり前になっているということではないでしょうか。ご自身が育んできた能力を自己評価し、今、何をすべきなのかを判断できる時代だということです。

 「わかりやすい経営ベクトルの示し方」を本当は誰でも求めていることなのかもしれません。「ウチのトップの考えていることはわからない」という言葉を「あきらめ言葉」にしてきた時代があります。管理職研修では、「経営参画意識をもつ」という言葉が何度も使われる時代でした。ですが、「あきらめ言葉」を使わなくてもよい会社で活躍したい、と思う世代が広がっているということなのでしょう。

 夢を語りすぎる経営層は嫌われます。「すべきことを選択する道筋がわかりやすい」ことは社員の目標も明確になります。単純なことではありますが、社員と会社の関係を前向きにする基本であるように感じました。

 人生のターニングポイントは自分の心次第で、好転します。運を味方につけることも大事です。そのためには、準備を怠らないことです。2月7日(木)のビジネスウェルネス倶楽部無料公開講座は、その「準備と鍛錬」をロジカルにご説明いたします。

 12月22日(土)は冬至です。冬至を過ぎると昼の長さが少しずつ長くなっていきます。つまり、運気が上向くと言われています。冬至には「運盛」をいただきましょう!

運盛は冬至七種(ななくさ)・・・南瓜(なんきん)、蓮根(れんこん)、銀杏(ぎんなん)、人参(にんじん)、金柑(きんかん)、寒天(かんてん)、饂飩(うどん)です。
「ん」=「運」と考えるのだそうです。「暦」の風習ですが、これもまた心の転機を動かす「運」だと思い、食してみましょう。