ビジネスウェルネス倶楽部Business Welness Club

上司の経験則指示では時代遅れになる?!若手社員の憂鬱

暖冬傾向とはいえ、やはり寒いものですね。今週は寒波ではなく、寒気が日本列島を覆うそうです。そんな年初に「解放を選ぶことにしました」という年賀状をある方からいただきました。

「解放?!とは穏やかではない」と思い、連絡をしたところ「営業方法というか新規ビジネス自体が全然新規ビジネスではない会社からの解放です!」とのこと。思わず、笑ってしまいました。

彼の会社は「目指せ!〇〇商会」なのだそうです。お客様のお役に立つことから関係性を構築して、自社の通信系の商材をセールスしていました。彼に言わせれば、これがまったく「新規ビジネスと言えるのか」という想いにかられたそうです。

ですが、彼がはじめて私の前に現れたときは、「人材にお困りの中小企業のために、人材や企業間のマッチングサービスを切り口にしたい。そうなると研修が必要だから、受けて欲しい」という依頼でした。

「人材」「マッチング」という言葉を聞くだけでも胡散臭いと思ってしまうのは、私だけではないでしょう。あまりにも言い古された言葉です。さらに彼は、「こちらの方針をしっかりとお伝えしたいので、社長に会いたい」とまで言ってきました。若造が何を言っているんだ!そのときは本当に腹が立ちました。人生を無駄にするな!と。

今時、胡散臭い、古ぼけた営業をあたかも新規ビジネスのように胸を張ってまくし立てていることに会社の上司はどのように思っているのでしょうか?これでも上場企業の社員とは・・・・。

もちろん彼の言動はすべて会社の方針であり、指導です。あまりにも手法が古すぎます。そのことに社員が気づいてしまえば、転職を選びます。最近の転職事情は「世間を知り始めたこと」による転職だけではなく、不満はないがこの会社では自己成長は望めない、と考えた社員の転出が多いそうです。入社7年目を越した当たりの社員でも急増しているそうです。

年賀状の彼も「先輩に聞いたら、この会社は10年近く、何も変わっていない」と言われたそうです。10年前の成功モデルビジネスを継続し、品を変え、切り口をほんの少し変えて続けているのだそうです。

意外に多いかもしれません・・・・。「ほんの少しだけ見た目を変える」ビジネス。そして、失望する若手社員。営業の基本は何も変わっていません。人間関係の構築は重要です。ですが、手法は「ほんの少し変える」だけでは生き残れません。

課長、次長、部長と同じ手法しか経験したことがない上司の指示は、若手社員であってもある時期になると「古い」と気づいてしまいます。ネットのいろいろな情報の中に、海外のビジネススクールで学ぶような内容が飛び交っているのですから。誰でも「賢く」なれるのです。

彼に「解放とは何をするのか?」と尋ねたところ、経営企画室に「本当の新規ビジネス企画」を提出して、直訴するそうです。「社長、リスクを恐れてやらない事のほうが失敗です」と切り返す、コーヒーのCMの影響でしょうか(笑)

思わず「何を直訴するの?」と聞き返すと、「あの上司の下では結果が出せないと言いたい」とのこと。どこかで同じような言葉を耳にしたことがあります。20年前に私が部下から言われた言葉。確かに変わってはいないね・・・・。

上司も変わらなければなりません。自己成長に集中すべきです。人生100年ですから。部下も同じです。何を「個人の成長」とし、何を企業への貢献とするのか、それを明らかにすることが必要な時代です。

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